シクロアルカン、シクロアルケンの命名法
シクロアルカン (cycloalkane; 脂環式化合物; (CH2)n)
シクロアルカンは炭素原子が環状つながった化合物であり、環内は全て単結合で構成されている。
一般式は (CH2)n (n≧3) で示される。 命名は IUPAC によって定められた方法による。
・置換基がない場合。
環を構成している炭素の数に応じて 『cyclo+アルカン』 のように命名する。

・置換基が付いている場合。
(1) 環と置換基の炭素数を比べ、環の炭素数のが多かった場合はシクロアルカンとして命名し、置換基の炭素数のが多かった場合はアルカンとして命名する。以下、前者とし命名する。
(2) 環を構成している炭素の数に応じて 『cyclo+アルカン』 のように命名する。
(3) 置換基の位置を決める。置換基が何個もある場合は、必ず始めの置換基が C1 炭素から始まるようにし、位置番号ができるだけ小さくなるようにし、なるべくアルファベット順になるようにつける。



シクロアルケン (cycloalkene)
シクロアルケンはシクロアルカンと同様に炭素原子が環状につながった化合物であるが、環内に二重結合を含んでいる。
命名は IUPAC によって定められた方法による。
・置換基がない場合。
(1) 環を構成している炭素の数に応じてアルカンの -ane を -ene に変え、『cyclo+アルケン』 のように命名する。
(2) 番号のつけかたは、二重結合を C1 と C2 の間にくるようにし、1 つしか二重結合がない場合は名前に番号を含めないが、2 つ以上ある時は含める。

・置換基がある場合。
(1) 環を構成している炭素の数に応じてアルカンの -ane を -ene に変え、『cyclo+アルケン』 のように命名する。
(2) 番号のつけかたは、二重結合を C1 と C2 の間にくるようにし、1 つしか二重結合がない場合は名前に番号を含めないが、2 つ以上ある時は含める。また、始めの置換基が低い番号を持つように付ける。